手洗い・うがいの正しいやり方をご紹介いたします
日中に比べて朝夕の気温が低いこの時期。風邪やインフルエンザも流行りだす時期でもあります。
感染症予防の方法としてこの数年は手洗いうがいが当たり前の習慣になってきていますが、手洗いうがいのし過ぎによってご自身の抵抗力が落ちてしまう場合もあるのです。
今日は、『正しい手洗いうがい』についてご紹介いたします。
清潔すぎると病気にかかりやすくなる!
手洗い・うがい、消毒は確かに感染症の予防に役立ちます。
ただし必要以上に行うと、粘膜や皮膚、腸内の常在菌が死んでしまい、悪玉菌やウイルスに対する抵抗力が落ちてしまうことになりかねません。
特に『殺菌力の高い手を洗って、さらにアルコール消毒をする』というよに過剰に消毒をしてしまうと、皮膚の常在菌は死んでしまい、皮膚のバリア機能が壊されて『手荒れ』や『湿疹』の原因になってしまうこともあります。
乾燥がひどくなりやすい冬になるとさらに悪化することにもなってしまうのです。
手洗いは石けんで十分
コロナウイルスは、エンベロープという膜を持っています。この膜は皮脂と同様に油に溶ける性質を持つため、石鹸で破壊することができます。
エンベロープを破壊するとウイルスの感染力を無くすことができますので、石けんでの手洗いは効果的です。
洗浄力の高い、抗菌剤が入ったような洗浄剤は皮膚の常在菌も殺してしまい皮膚のトラブルの原因となります。
石けんをしっかりと泡立て、指の間や爪の中などの見落としがちなところもしっかり洗うことで感染を防げます。
手洗いを行うタイミング
手洗いは、次のタイミングで行いましょう。
●帰宅時
●食事を作る前・食べる時
●トイレの後
●汚れた時
今まで通常に行なっていたタイミングと同じです。
うがいをする際の注意点
うがいは、うがい薬やマウスウォッシュを使用しないで、水だけで行いましょう。
これも、同様に口腔内にいる常在菌を殺さないためです。
常在菌は外から見慣れないウイルスや細菌が付着しても、それらを排除する働きを持っています。うがい薬やマウスウォシュを日常使っていると、大切な常在菌が死んでしまって、かえって感染しやすくなってしまうのです。
細菌やウイルスが体に入ってくるタイミングとして一番多いのは、食事をする時でしょう。
食事をする前に手を洗うことはもちろん大切なのですが、食事をしている時には胃酸が出ることによって殺菌されるため、食事と一緒に入ってきた細菌やウイルスが体内で増殖することはありません。
過度に手洗いをする必要は無いのですね。