「最近、血圧が気になる…」それ『冷え』のせいかもしれません

若い頃は血圧が低かったのに、久しぶりの健康診断で 「あれ、血圧が高くなってる…?」
そんな数字にドキッとした経験はありませんか?


50代になると、これまでとは体の調子が変わってきたと感じる方がとても多くなります。

若い頃は、少しくらい冷えてもそれほど体調には影響しません。

でも、50代になると『冷えていること』がさまざまな不調につながってしまいます。

実はこの「冷え」と「血圧」、東洋医学的にはとても深い関係があるのです。

今日は、その関係を一緒に紐解いていきましょう。

なぜ「冷え」が血圧を上げてしまうの?

東洋医学では、3つの成分が滞りなくスムーズにめぐっていることが健康の土台だと考えられています。

その3つとは、

「気(き)」
「血(けつ」
「水(すい)」

それぞれ、


「気」はエネルギー
「血」は栄養を運ぶもの
「水」は体を潤すもの

の総称です。

冷えは、これら3つの成分のめぐりを邪魔してしまう大きな原因のひとつ。

めぐりが悪くなると、体のあちこちにさまざまな不調のサインが現れ、血圧にも影響してくるのです。

『冷え』が引き起こす、体からのサイン

① 血管がキュッと縮こまる

冷えを感じると、体は熱を逃さないよう血管を縮めてカラダを守ろうとします。
これは自然な反応です。

けれど、年齢とともに、血管が細くなってくるとと、血液の通り道が狭くなり、流れにくくなってしまいます。

すると心臓は、いつもより強い力で血液を送り出さなければならず、結果として血圧が上がってしまうのです。

② 血のめぐりが滞る「瘀血(おけつ)」

血の流れが悪くなると、手足の先など体のすみずみまで十分な血が届きにくくなります。

東洋医学ではこの状態を「瘀血(おけつ)」と呼びます。

体は「足りない分を何とか送り届けよう」として血流を増やそうとし、その結果、血圧が高くなることがあるのです。

③ 自律神経のバランスが乱れる

体が冷えると、熱を逃さないために血管がちぢまり、血液を体の中心に集めようとします。
この働きは主に『交感神経』がサポートしています。

冷えが長く続くと、この交感神経が働きすぎてしまい、自律神経のバランスを崩しやすくなります。


交感神経が優位になると血管はさらに縮こまり、血圧も上がりやすくなる…という悪循環に陥ってしまうのです。

50代は女性ホルモンの変化も重なり、もともと自律神経が乱れやすい時期。

「最近なんだか調子が…」という感覚がある方は、この冷えと自律神経のバランスの変化 が影響しているのかもしれません。

今日からできる、冷え対策

1. 体を内側からあたためる

温かい飲み物やスープを積極的に。

生姜やシナモンなど、東洋医学で「温性」とされる食材を上手に取り入れてみましょう。

体の芯からポカポカしてくるのを感じられるはずです。

2. 血のめぐりを良くする

軽いウォーキングやストレッチで、血流をやさしく促しましょう。


40度前後のぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴や、温灸もおすすめです。

「気持ちいい」と感じる程度が、続けるコツです。

3. 首・手首・足首をあたためる

これらの「首」とつく部位は、太い血管が皮膚の近くを通っているため、あたためることで効率よく全身の冷え対策になります。

夏でも冷房対策として、お腹を温める「はらまき」や、ストール、レッグウォーマーなど、取り入れやすいものから始めてみてください。

東洋医学では「冷えは万病のもと」といわれます。

冷えを手放していくことが、血圧の安定はもちろん、これから先の体づくりにもつながっていきます。

4. めぐりを助ける食材を、毎日の食卓に

薬膳では、食材を「温める」「めぐらせる」「補う」の3つの働きで捉えます。
この3つをバランスよく取り入れることが、冷え対策の近道です。

体を温める食材

生姜、シナモン、ねぎ・にら、にんにく、黒糖、よもぎ、山椒、くるみ・くりなど。生姜は体を芯から温め、シナモンは特に手足の先まで熱を届けてくれます。


血のめぐりをよくする食材


黒きくらげ、玉ねぎ、青魚、紅花、黒豆、酢、らっきょうなど。血をきれいにし、滞り(瘀血)を解消する働きがあるとされます。


血そのものを補う食材


なつめ、クコの実、レバー、ほうれん草、黒ごまなど。
冷えの根本には「血が足りない」ことが関係している場合も多く、めぐらせるだけでなく補うことも大切です。




まずは温める食材から取り入れ、疲れやすさや顔色の悪さも気になる方は、血を補う食材も意識してみてくださいね。

東洋医学では「冷えは万病のもと」といわれます。

冷えを手放していくことが、血圧の安定はもちろん、これから先の体づくりにもつながっていきます。


お身体の状態を目で見てみる!

「もしかして、私の血圧も冷えが関係しているのかな?」 そう感じた方は、まずは自分の体の状態を知ることから始めてみませんか。

血流計で測定することで、冷えが血圧に影響しているかどうかの目安を知ることができます。

なお、すでに血圧のお薬を服用されている方は、ご自身の判断で飲むのを止めたり、量を調整したりせず、必ず医師・薬剤師にご相談くださいね。


冷えの改善は血圧ケアの土台づくりとしてとても大切ですが、お薬による治療と併せて、体質そのものを整えていくことが、遠回りのようで実は一番の近道です。

更年期こそ、ご自身の体と丁寧に向き合う良いタイミング。

今日からできる小さな一歩を、ぜひ始めてみてください。

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