「やせすぎじゃない?」笑ってごまかしているけど、心はグサッと傷つく。

食べても太れない。
その悩み、言いにくいですよね

「痩せたい」の情報は、SNSにもテレビにもあふれています。
でも、その反対の「食べても太れない」「無理して食べると胃がもたれる」「やせすぎじゃない?と言われる」という悩みは、なかなか人に言えません。言っても「うらやましい」と返されそうで、笑ってごまかしてしまう。

実は私も、普通に食べると気持ち悪くなるタイプなので、その気持ちがよくわかります。

数字で見ると、少なくありません

国の調査(令和5年 国民健康・栄養調査)では、20歳以上の女性のうち「やせ」(BMI 18.5未満)の人は12.0%でした。

65歳以上の女性の「低栄養傾向」(BMI 20以下) 22.4% およそ5人に1人。65〜69歳でも23.5%

年齢が上がってから急に増えるわけではありません。「食べられない」「太れない」は、あなただけの悩みではないんです。

※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)。たとえば身長155cmなら、BMI 20は約48kg、18.5は約44kgです。

東洋医学ではどう考える?

東洋医学では、食べたものを消化して体の栄養に変える働きを「脾胃(ひい)」と呼びます。
脾胃が弱っていると、量が食べられない、すぐお腹がいっぱいになる、食後に眠くなったりだるくなったりする、食べても身にならない、という形で表れやすいと考えます。

だから「たくさん食べる」より、「胃腸に負担をかけずに、少しずつでも吸収できる食べ方」を大事にします。

漢方薬にも、胃腸が弱く食欲がない人向けのものがあります。体質で選ぶので、気になる方は薬剤師にご相談ください。

病気が隠れていることもあります

よく食べているのに体重が減る

甲状腺の働きが強くなりすぎる病気(バセドウ病など)では、「食欲があるのに体重が減少する」のが特徴的な症状です。動悸、汗が多い、手のふるえ、疲れやすいなどを伴うこともあります。

のどが渇く、トイレが近い、体重が減る

血糖が高い状態が続く糖尿病でも、体重が減ることがあります。

食後のもたれ、すぐお腹がいっぱいになる

胃の検査で異常がないのに続く場合は、「機能性ディスペプシア」という病気のこともあります。健診を受けた人の1割以上に見られるとされ、治療の対象です。

このほか、胃腸の病気、がん、気分の落ち込みなどで食欲が落ち、体重が減ることもあります。

こんなときは、まず病院へ

  • 6か月で体重が5%以上、思い当たる理由なく減った(50kgの人なら2.5kg)
  • よく食べているのに痩せていく、動悸や汗、手のふるえがある
  • のどの渇き、尿が多いなどが続く
  • 吐いてしまう、食べられない日が続く
  • 気分の落ち込みや眠れない状態が2週間以上続く

何科に行けばいいか迷ったら、まずはかかりつけの内科で大丈夫です。

✿ 今日できること

週に1回、同じ曜日・同じ時間(朝、トイレのあと)に体重を測って、メモしておきましょう。
「減っているかも」が数字でわかると、受診の目安にも、相談のときの手がかりにもなります。

ご相談のときに伺うこと

はんなり堂薬局でご相談を受けるときは、こんなことを伺っています。全部わからなくても大丈夫。思い当たるところだけメモして来ていただけると、お話がスムーズです。

体のこと

  • 身長・体重
  • ここ半年〜1年で、体重がどのくらい変わったか
  • 疲れやすさ、だるさ
  • 眠れているか、手足の冷え

食事のこと

  • 1日の食事の回数と時間
  • 1回に食べる量(ご飯はお茶碗に何杯くらい?)
  • 苦手な食べ物、食べられないもの
  • 間食や飲み物(コーヒー、お酒など)

胃腸のこと

  • どんなときに胃がムカムカする・もたれるか(食後すぐ、空腹のとき、脂っこいもの、量を食べたとき など)
  • すぐお腹がいっぱいになるか
  • お腹の張りや痛み
  • お通じの回数と状態(便秘・下痢・コロコロ など)

お薬や健診のこと

  • 治療中の病気、飲んでいるお薬・サプリメント(お薬手帳があれば一緒に)
  • 最近の健診の結果
  • 更年期の症状など、気になる体の変化

ご飯をおいしく食べたい、を一緒に

「痩せたい」の悩みも、「太れない」の悩みも、どっちも本物で、どっちも切実です。

はんなり堂薬局では、ご飯をおいしく食べて、健康的に体重を増やしたいというご相談もお受けしています。
病院に行くほどかな?と迷うときも、気軽に声をかけてください。

はんなり堂薬局 薬剤師 あいこ

参考

・厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」
・厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 甲状腺中毒症」
・日本消化器病学会「患者さんとご家族のための機能性ディスペプシアガイド2023」

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