冬におすすめ!味噌汁に入れたい具材10選!


冬は寒さが厳しく、体が冷えやすい季節です。


この時期には、体を内側から温め、自然免疫力を高める食事が大切です。

薬膳では、自然のリズムと調和した食材を選び、季節に応じた健康維持を目指します。

今回は寒い季節にぴったりな薬膳の具材をご紹介します。


冬の味噌汁に入れると健康効果が期待できる具材 10選



大根


大根の薬膳的効能

  1. 消化を助ける

    大根には「消食化積(しょうしょくかせき)」という効能があり、食べ過ぎや消化不良を和らげる効果があります。胃の調子が悪いときにもおすすめです。

  2. 咳や痰を和らげる

    大根は「清熱化痰(せいねつかたん)」の働きがあり、咳や喉の痛み、痰を改善するのに役立ちます。風邪の初期症状にも効果的です。

  3. 熱を冷ます

    大根は「涼性」の食材で、体の余分な熱を冷ましてくれます。特に喉の乾きや体の熱っぽさを和らげるのに良いです。

  4. デトックス効果

    大根には「利尿作用」があり、体内の余分な水分や老廃物を排出するのを助けます。むくみの解消にも役立ちます。

ごぼう

ごぼうの薬膳的効能

  1. 解毒作用

    ごぼうには「清熱解毒(せいねつげどく)」の効果があります。体にたまった毒素や余分な熱を取り除き、肌荒れや吹き出物を改善するのに役立ちます。

  2. 便秘を改善する

    ごぼうは「通腸作用(つうちょうさよう)」が強く、食物繊維が豊富なので腸内環境を整え、便秘を解消します。スムーズなお通じを助けます。

  3. 血液を浄化する

    ごぼうは血液をきれいにする働きがあり、血行を良くし、体を内側から健康に保つ手助けをします。

  4. むくみを取る

    ごぼうは「利尿作用」があり、体内の余分な水分を排出してむくみを和らげます。

  5. 体を冷ます

    ごぼうは「涼性」の食材で、体にこもった熱を冷ますのに効果的です。特に春や夏の暑い季節におすすめです。


かぼちゃ

カボチャの薬膳的効能

  1. 胃腸を整える

    カボチャは「健脾(けんぴ)」の作用があり、胃腸を元気にして消化を助けます。食欲がないときや消化不良の改善に役立ちます。

  2. 気を補う

    カボチャは「補気(ほき)」の食材で、疲れやすい人や元気が出ないときに体力を補います。日々のエネルギーのサポートになります。

  3. 冷えを改善する

    カボチャは「温性」の食材で、体を内側から温める効果があります。特に冷え性の方や寒い季節にぴったりです。

  4. 免疫力を高める

    ビタミンやミネラルが豊富なカボチャは、免疫力を強化し、風邪や感染症を予防するのに役立ちます。

  5. 便秘の改善

    食物繊維が豊富なため、腸の働きを助けて便秘を解消します。お通じを整えたいときにおすすめです。

  6. むくみ解消

    カボチャにはカリウムが含まれており、余分な水分を排出してむくみを和らげる効果があります。


長ねぎ

長ネギの薬膳的効能

  1. 体を温める

    長ネギは「温性」の食材で、冷えた体を内側から温めます。寒い季節や冷え性の改善に役立ちます。

  2. 風邪予防と初期症状の改善

    長ネギには「発汗解表(はっかんげひょう)」の作用があり、風邪の初期症状で寒気がする場合に汗をかかせて症状を和らげます。

  3. 血行促進

    長ネギは「行気活血(こうきかっけつ)」の働きがあり、血液の流れを良くして体を温める効果があります。冷え性や肩こりの改善にも効果的です。

  4. 消化を助ける

    長ネギは胃腸を刺激して消化を助ける働きがあります。胃が重いときや食欲がないときにおすすめです。

  5. 解毒作用

    長ネギには体の余分な毒素を排出する「解毒(げどく)」の効果があります。風邪や喉の不調を改善するのにも役立ちます。

  6. 免疫力を高める

    長ネギに含まれるアリシンという成分が、抗菌作用や免疫力の強化を助けます。


しいたけ

しいたけは薬膳で「気を補い、免疫力を高める」優れた食材として知られています。また、干し椎茸と生しいたけでは効能や用途に違いがあります。


しいたけの薬膳的効能

  1. 免疫力を高める

    しいたけには「補気(ほき)」の効果があり、体のエネルギーを補い、免疫力を向上させます。特に疲れやすいときや風邪予防に役立ちます。

  2. 血液循環を良くする

    しいたけには「活血(かっけつ)」の働きがあり、血液の流れを良くして冷え性や血行不良を改善します。

  3. デトックス効果

    しいたけには余分な脂肪や毒素を排出する作用があります。特に脂っこい食事をとる方にはおすすめです。

  4. 消化を助ける

    食物繊維が豊富なため、腸の働きを助け、便秘解消や腸内環境の改善に効果的です。

  5. 体力を回復する

    しいたけは栄養価が高く、気力や体力を補う食材として、病後の回復期や疲労時に適しています。


干し椎茸と生の椎茸の薬膳的な違い

生姜

生姜の薬膳的効能

  1. 体を温める(発汗解表)

    生姜は「温性」の食材で、体を内側から温め、寒さを追い払う効果があります。特に冷え性や寒気がする風邪の初期症状に役立ちます。

  2. 消化を助ける(健脾和胃

    生姜は胃腸を温めて消化を助ける作用があります。食欲不振や胃の不快感を和らげ、食べ過ぎや消化不良の改善にも効果的です。

  3. 吐き気を抑える(止嘔)

    生姜は「止嘔(しおう)」の効果があり、乗り物酔いや妊娠中のつわり、胃のむかつきを和らげます。

  4. 血行促進(行気活血)

    生姜は血液の流れを良くし、手足の冷えや血行不良を改善します。体を温めて巡りを良くする働きがあります。

  5. 免疫力を高める

    生姜の持つ辛味成分(ジンゲロール)は抗菌作用があり、風邪や感染症の予防に役立ちます。

  6. 痰を取り除く(化痰)

    生姜は喉や気管支に溜まった痰を取り除く働きがあり、咳や喉の不調を改善します。


 ほうれん草

ほうれん草の薬膳的効能

  1. 血を補う(補血)

    ほうれん草は「補血(ほけつ)」の作用があり、貧血や顔色の悪さを改善するのに役立ちます。特に女性や栄養不足の方におすすめです。

  2. 乾燥を潤す(潤燥)

    体の乾燥を潤し、肌や喉の乾き、便秘の改善に効果的です。乾燥する季節や口の渇きが気になるときに適しています。

  3. 消化を助ける(健脾)

    ほうれん草は胃腸の働きを助けるので、消化不良や食欲がないときに効果があります。

  4. 目の健康を守る

    薬膳では「目の疲れ」や「かすみ目」を改善する働きがあるとされます。
    βカロチンが豊富で、目の健康をサポートします。

  5. 血液循環を良くする(活血)

    血液の流れを促進し、冷え性や血行不良を改善します。

  6. 体の余分な熱を冷ます(清熱)

    ほうれん草は「涼性」の食材で、体内の余分な熱を取り除きます。特に春や初夏の暖かい時期にも適しています。

豆腐

豆腐の薬膳的効能

  1. 体を潤す(潤燥)

    豆腐は体の乾燥を潤す効果があり、特に喉の渇きや肌の乾燥、便秘に役立ちます。乾燥する季節や体の水分が不足しているときにおすすめです。

  2. 熱を冷ます(清熱)

    豆腐は「涼性」の食材で、体にこもった余分な熱を取り除きます。特に喉の痛みや体の熱っぽさが気になるときに効果的です。

  3. 胃腸を整える(健脾和胃)

    豆腐は消化に優れ、胃腸の働きを助けるので、食欲不振や胃の不快感があるときにも適しています。

  4. 毒素を排出する(解毒)

    豆腐には解毒作用があり、体内の老廃物を排出するのを助けます。脂っこい食事の後やデトックスを意識したいときに効果的です。

  5. エネルギーを補う(益気)

    豆腐はタンパク質が豊富で、体力や気力を補う働きがあります。疲労回復や栄養補給にぴったりです。

  6. 骨や血液の健康を守る

    豆腐はカルシウムや鉄分が豊富で、骨を強くし、貧血の改善にも役立ちます。

里芋

里芋の薬膳的効能

  1. 胃腸を整える(健脾和胃)

    里芋は胃腸に優しく、消化を助ける効果があります。食欲不振や胃腸の調子が悪いときにおすすめです。

  2. 体を潤す(潤燥)

    里芋は体の乾燥を和らげる「潤燥」の作用があり、特に肌の乾燥や喉の渇き、便秘に効果的です。

  3. エネルギーを補う(益気補虚)

    里芋は「気(エネルギー)」を補う働きがあり、疲労回復や体力アップに役立ちます。元気が出ないときにも良い食材です。

  4. 炎症を抑える(消腫散結)

    里芋は体の炎症を和らげる効果があり、特に喉の腫れや軽い炎症の改善に適しています。

  5. 血液循環を良くする(活血)

    里芋は血液の流れを良くし、体の冷えや血行不良を改善します。

  6. デトックス効果(排毒)

    里芋は体内の余分な毒素を排出する作用があるため、むくみや老廃物の排出を助けます。

 山薬(やまいも)

山芋の薬膳的効能

  1. 胃腸を補う(健脾益胃)

    山芋は胃腸を強くし、消化を助ける効果があります。食欲がないときや胃腸が弱い方におすすめです。

  2. 体力を補う(補気)

    山芋は「気」を補う作用があり、疲れやすい人や元気が出ないときに適しています。疲労回復やエネルギー補給に役立ちます。

  3. 体を潤す(潤燥)

    山芋は喉や肌、体内の乾燥を和らげる働きがあります。特に乾燥する季節や便秘が気になるときに効果的です。

  4. 腎を補う(補腎)

    山芋は「補腎(ほじん)」の効果があり、腎臓をケアし、体全体の健康を支えます。特に老化防止やスタミナ向上に適しています。

  5. 免疫力を高める(滋陰益肺)

    山芋は体を潤しながら免疫力を高め、風邪の予防や肺の健康を守ります。

  6. 血糖値を調整する

    血糖値を安定させる働きがあり、糖尿病の予防やケアにも役立ちます。



山芋は、長芋でも構いませんが、薬膳的には若干の違いがあります。

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山芋と長芋はどちらも薬膳では滋養強壮作用があり、特に「脾」(消化吸収を司る臓腑)と「腎」(生命エネルギーを蓄える臓腑)を補う重要な食材ですが、それぞれに異なる特徴があります。

以下に薬膳的な違いをわかりやすく表にまとめました。


山芋と長芋の簡単な違いのポイント

  1. 体を温めるか冷やすか

    • 山芋は「平性」で体を温める作用もあり、冷え性や体力回復に効果的です。

    • 長芋は「涼性」で体を潤し、軽い熱を冷ます効果があります。


  2. 食感と調理用途

    • 山芋は粘りが強く濃厚な味わいで、蒸し物や炒め物にするとほくほくと美味しく食べられます。

    • 長芋はあっさりとした粘りで、すりおろしてとろろや鍋物に使いやすい食材です。


  3. 滋養の強さ
    • 山芋の方が滋養強壮作用が強く、疲れや冷えが気になるときに良く、体調不良が長引き、体力の低下が著しい時の疲労回復に良いでしょう。

    • 長芋は胃腸が弱っている人や軽く体を潤したいときに食べすく、
      風邪の初期など、まだそれほど体力が落ちていない時に良い食材です。




『腎を補う』という意味では、山芋の方がよく、妊活にもぜひ取り入れていただきたい食材です。



冬の味噌汁にれたい食材10選のまとめ


豆腐と高野豆腐を体調により使い分ける!



また、豆腐は代わりに高野豆腐もおすすめです。

豆腐は、涼性で体をやや冷やしますが、高野豆腐は、平性のため冬には特におすすめ。
乾燥させているので栄養が凝縮されており、気血を補う力が豆腐に比べて高くなります。

スーパーには、小さく、薄くスライスしてそのまま味噌汁やスープに入れられる便利な高野豆腐も
売っています。

上手に利用して、冬の養生に役立てましょう。

冬の養生として毎日は、『高野豆腐』を、風邪気味や熱っぽいなど、少し熱と乾きの症状がある場合には『豆腐』などと、体調に合わせて具材を変えるのも良いでしょう。



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