タンパク質の基本構造とアミノ酸

『タンパク質』は知らない人がいないほど有名な三大栄養素ですが、実際には体でどんな働きをしているのでしょうか。

幼少期だけではなく、中年期以降は、タンパク質をしっかりと摂ることが健康に過ごすための秘訣だとされています。
最近では、コンビニでもスーパーでも高タンパク質含有の商品を目にするようになっていますね。

今回は、タンパク質を深く掘り下げてみましょう。

人の体を構成し、機能させる『タンパク質』

私たちのからだを構成する物質の60%は水分です。その、水分を除くとその半分はタンパク質となります。
人のからだのほとんどは、タンパク質からできているのですね。

そのタンパク質の種類は実に、5〜10万種❗️

想像できないくらい多くのタンパク質が私たちのからだで働いてくれています。

どんなところにあるのかというと・・まずは、『タンパク質』と聞いて思い浮かべる方も多い『筋肉』
その他にも、からだの機能を調整するホルモンや、消化・吸収・新陳代謝に働く酵素、ウイルスや細菌から体を守る抗体の多くはタンパク質です。

視覚や味覚などの感覚器官が正常に働くのも、脳内の情報を伝達するのも、感情がわくのも、タンパク質の働きなのです。


体内で働くタンパク質とその役割


タンパク質の構造


タンパク質のサイズは、体細胞に比べてはるかに小さく数nm(ナノメートル)から数十nmで、人の肉眼では見ることができません。

しかし、近年特殊な方法で観察した結果、ヒモのようなものが立体的折れ曲がった形をしてることがわかりました。



この『ひも』がアミノ酸が連なったものなのです。

人体を構成するタンパク質は、5~10万種とも言われていますが、たった20種類のアミノ酸からできているのです。



タンパク質を構成するアミノ酸と役割


私たちの体を構成し、正常な働きを維持するために作られているタンパク質は5~10万種とも言われていますが、これらは全てたった20種類のアミノ酸からできています。

体内で作れない必須アミノ酸が9種類、体内で作ることができるアミノ酸11種類の、たった20種類のアミノ酸で、私たちのからだを作り機能させるタンパク質が作られているのです。


20種類のアミノ酸(必須アミノ酸と非必須アミノ酸)




食事から取らないと不足してしまうアミノ酸は『必須アミノ酸』と呼ばれ9種類あります。

プロテインドリンクなどで記載されている『BCAA』とは、『分岐鎖アミノ酸』という意味で特に筋肉の代謝(エネルギー代謝や疲労回復・筋肉づくり)などに関わるアミノ酸のことです。

必須アミノ酸


非必須アミノ酸



アミノ酸スコア

アミノ酸スコアとは、アミノ酸のバランスの良さの指標となるもので、ある食品中の必須アミノ酸の割合の中で最も低い数値を指します。

体内のタンパク質合成には、9種類すべての必須アミノ酸が充分量必要です。

合成は、一番少ないアミノ酸に合わせて合成されるため、アミノ酸スコアが高い食材ほど良質なタンパク源となると言えます。

ただし、食材は1種類のみに偏って食べるものではなく組み合わせることで、必須アミノ酸を満遍なく摂ることができます。



主食、副食、汁物を食べるという普段の食生活ではそれほど気にする必要はありませんが、極端に『白米しか食べない』などの場合には、必須アミノ酸であるリジンが不足するということになります。



アミノ酸スコアが100の食材

多くの『タンパク源』と言われている食材(肉・魚・大豆・乳製品・卵など)は、アミノ酸バランスが良くアミノ酸スコアは100となります。

また、野菜にも肉や魚に比べると少ないですがタンパク質は含まれ、ほうれん草、ブロッコリー、芽キャベツ、枝豆アボカドは、アミノ酸スコアは100とアミノ酸のバランスが良い食材です。

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